女性ホルモンの基本的な知識や活用法、女性ホルモンの増やし方、女性ホルモンを多く含む食品などについて説明しています。
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女性にとって女性ホルモンが大切だということは多くの方が理解していると思います。では女性ホルモンとは何でしょうか?ホルモンとは、元々「刺激をあたえる」という意味があり、私たちの身体にある組織を刺激してバランスを保つ働きをする情報伝達物質です。ホルモンは現在わかっているだけでも40種類以上あり、脳にある視床下部の命令により生成されます。
視床下部からの命令により下垂体でホルモンが生成されるのですが、この下垂体では8種類のホルモン(成長ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモンなど)がつくられます。この8種類のホルモンが各器官に刺激を与えることにより、それぞれの器官にある内分泌腺で必要なホルモンが生成されるのです。
女性ホルモンには、卵胞ホルモンと呼ばれるエストロゲンと黄体ホルモンと呼ばれるプロゲステロンがあります。下垂体で生成された卵胞刺激ホルモンが卵巣に刺激を与えることでエストロゲンがつくられます。このエストロゲンが分泌され血液に混じり全身をめぐることで、乳房のふくらみや丸みをおびた身体など女性らしい特徴があらわれます。プロゲステロンは、排卵がはじまり卵巣内に黄体がつくられることで分泌されます。受精しないとプロゲステロンの分泌がとまり月経がおこります。また、エストロゲンは黄体形成ホルモンと卵胞刺激ホルモンの分泌を調整する機能もあるため、排卵周期のコントロールをする役割も持っています。
女性ホルモンは、大きく分けて、脳の視床下部の指令によって下垂体から分泌されるものと、卵巣から分泌されるものがあることは説明しましたが、下垂体から出るものには、卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンがあります。これらが卵巣における卵胞ホルモンと黄体ホルモンの分泌を促します。本部と現場のような関係です。視床下部は自律神経も司っているので、ストレス因子が生理の遅れなどをもたらす場合があるのです。
卵巣から出る卵胞ホルモン(エストロゲン)は、女性らしい体つき、新陳代謝にも関わっています。その分泌量が加齢とともに減ると、肌の弾力が失われたり、乾燥したりというトラブルが出てきます。また生理前になるとイライラしたり、ゆううつになったり、むくんだり、頭が痛くなったりして、もう大変!という女性は、排卵後に分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)への感受性が過多傾向にあるそうです。ストレスの多い生活や不規則な生活、体が冷える環境などが、プロゲステロンへの感受性を必要以上に強めてしまうようなのです。10代初めの初経から数十年、毎月やってくる生理。胸のふくらみといった女性的な体つきへの変化。美容面への影響。妊娠・出産。更年期障害。乳ガンや子宮ガンなどの女性特有の病気。まさしく女性の一生は女性ホルモンとともにあるのですね。
「女性ホルモン剤」とは、女性特有の病気治療に使うホルモン剤のことをいいます。この女性モルモン剤の成分は、本来、女性の体に備わっています。しかし、病気や更年期障害などにより女性ホルモンの分泌や働きが悪くなった場合、治療のひとつとして女性ホルモン剤を使います。 女性ホルモン剤には、エストロゲン製剤とプロゲステロン製剤の2種類があります。 エストロゲン製剤とは卵胞ホルモンの役目をする女性ホルモン剤で、更年期障害の治療のほか、高脂血症や骨粗しょう症にも効果がみられます。
その反面、血栓ができやすくなり、血管のつまりが原因となる脳梗塞などの発生率が高くなります。また、子宮体がん、乳がんなどの発生率も高くなる可能性がありますので、プロゲステロン製剤との併用が必要です。一方、プロゲステロン製剤は、黄体ホルモンの役目をする女性ホルモン剤です。この製剤は、子宮出血や子宮体がんの増加を抑える目的で使用しますが、更年期障害には治療効果がみられません。
「女性ホルモン補充療法(HRT)」とは、エストロゲン製剤という女性ホルモンを使う治療方法のことをいいます。エストロゲンは卵胞ホルモンともいわれ、女性らしさを表現するホルモンです。その一方で、エストロゲンは女性の体を守る役目があります。 しかし、更年期になりエストロゲンが減少すると、更年期独特の症状がでてきます。具体的には、自律神経失調症をはじめ、頭痛や不眠などの精神神経症状、女性性器や泌尿器の症状、さらに骨粗しょう症などがあります。
女性ホルモン補充療法とは、こういう症状を改善するために行われます。 しかし、薬物療法にはリスクや副作用が伴うことが多く、女性ホルモン補充療法でも例外ではありません。また、脳梗塞など血栓が原因となる病気、子宮体がん、乳がんの発症率も高くなる可能性があります。更年期に入ると高血圧になる女性が多くなりますが、女性ホルモン補充療法の効果を期待するよりも生活習慣を見直すことが大切です。
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